二世帯住宅づくりを紹介する書籍・ホームページの多くは、「同居型・一部共有型・完全独立型」という区分からよく紹介されているケースが多く見受けられます。これは、出来上がった二世帯住宅を分類しやすい様に名称をつけ、分かりやすいようにしたものです。
しかし、この分類から考えることが、正しい二世帯住宅のアプローチなのでしょうか?。四季建築設計事務所では、あくまでも住む方が主役と考えています。住む方の希望・意見から、「住まい方のデザイン」が必要と考えます。
弊社が考える成功する二世帯住宅づくり「住まい方のデザイン」とは、
- 1. そこに住む方全員で希望・意見を全てだす。
- 2. 上記希望・意見を書き出す。
- 3. 書き出した項目に優先順位を住む方全員がつける。
- 4. その住む方各人の優先順位を共通の優先順位として一つ一つ決めていく。
以上の4点です。この順番、やり方が出来れば成功します。
二つの家族が暮らすには、必要なスペース・収納・設備が、その2世帯分必要になります。これは2セットの設備がいるといっているのではありません。2世帯が使うもの、使えるものが必要だと考えているのです。背の高い・低いでキッチンや洗面台の高さは変わります。手摺の使いやすい高さも変わります。生活の時間帯が異なれば、いかに工夫してキッチンやお風呂を作ったとしても、そこでの音や騒音に悩まされることになってしまいます。ここに、上記の1から4が整理されていれば、必然と「同居型・一部共有型・完全独立型」のような形になっていきます。
最初から分類ありきではなく、住む方の対話から生まれた間取り・構成。これが、悪いはずがありません。育ってきた環境・考え方と異なる世代が住む「二世帯住宅」。「普通はこうでしょう?」の「普通」が既に違うケースが往々にしてあるのが、「二世帯住宅」です。この「普通」が2世帯の間で整理できただけでも上手くいく、成功する「二世帯住宅」のプロセスを踏んでいると思います。そこに、プロとして四季建築設計事務所が「四季を感じる空間」をお客様と共に仕立てていきます
この方法は意外と雑誌やホームページに掲載されていません。家族全員で話し合うとの記載はよくあります。そこに優先順位をつけるという項目が中々見当たりません。ここには、家族間でよくも悪くも順位をつけるという「腹を割った話」になることが含まれています。その中で、「2つもお風呂はもったいない」「大きなLDにしたいから同居型にしよう」といった話し合いが設けられることでしょう。「家族の未来」の具体的な話がされるわけです。これこそが「絶対成功する二世帯住宅づくり」なのです。「家族の未来」という漠然とした「かたち」に順序だてて一つ一つ話がなされたら、かならずその「2世帯住宅」は希望に満ち溢れたすばらしいものになるでしょう。